※過去作を読んでいなくても楽しめます。
※ラフの状態ですので、製本時には内容が変わっている可能性があります。
1話から読む
凍矢の放った拳を葵は素早く避けた。
小柄な体格を活かして凍矢の死角に潜りながら、踊るように足元にまとわりつく。
やがて、隙を見て凍矢の腕を掴んで一本背負いの体制に入った。
「うおおッ!?」
凍矢の身体がふわりと浮き、背中から床に落下する。葵は背後を取ったまま凍矢の上半身を起こし、顎の下に腕を滑り込ませて裸締めを試みた。凍矢は身体を反転させ、向かい合うようにうつ伏せになって防ぐ。だが葵も凍矢の腕を掴んで、素早く首と脇の下に太ももを絡めて三角絞めの姿勢に入った。動脈を極められ、瞬く間に凍矢の顔が鬱血するが、凍矢は意識を失う前に力任せに立ち上がった。
三角絞めを極めた状態で抱え上げられるという予想外の事態に、葵は驚いて床を見下ろした。
葵の身体は凍矢の頭上まで掲げられ、ハンマーを振り下ろす要領で背中から叩きつけられた。
「がはぁッ?!」
葵はたまらず三角絞めを緩めた。
凍矢が葵の腹を踏みつけようとするが、葵は直前で避けて素早く起き上がる。すかさず凍矢の右手首とトレーニングショーツの腰紐を掴んで投げの体制に入るが、凍矢は腰を落として堪えた。まるで根が生えたように動かない。
「なるほど、柔術か。珍しいな」凍矢が葵の耳元で囁いた。同時に背後から太い腕をまわし、軽々と葵の身体を抱え上げた。「柔道なら確かに多少の体格差や筋力差は覆せるが、それはあくまでも人間同士での話だ。それ以上に筋力差があると関係なくなるんだよ」
凍矢が葵の身体を持ち上げたまま、万力のような力で葵の身体を締め上げた。
「がッ?! ああああッ?!」
背後から両腕ごと胴体を締められ、葵の全身からメキメキという嫌な音が鳴る。両足は完全に床から浮いており、踏ん張ることもできない。
「へへ、軽いな。このまま骨を砕いてもいいが、少し遊んでやるよ」
凍矢は締め上げたまま葵のヘソの前で握り拳を作り、もう一方の手で包み込むと、自分の身体に引き付けた。
葵の腹が強烈に圧迫され、岩のような凍矢の拳が葵の腹にめり込む。
「ぐぼッ?!」
胃を潰され、窄めた葵の口から絞り出されるように唾液が噴き出す。
「拳骨が背骨に当たってるのがわかるか? このまま腹の中シェイクしてやるよ」
ぐっぽ、ぐっぽ、ぐっぽ、ぐっぽ……という水っぽい音を立てて、凍矢はリズミカルに葵の腹を圧迫した。殴打のような派手な衝撃は無いものの、プレス機のような力で何度も腹を潰されるというあり得ない苦痛に葵は身体を悶えさせながら叫んだ。
「ゔッ?! ぶッ?! んぶッ! ごぶッ!? お゙ッ?! お゙ぇッ!? ゔぐッ!? ゔあああぁッ!」
「なんだお前? 目つき悪い割に声はずいぶん可愛いな」
凍矢は葵の腹を圧迫するのを止め、左手で葵の右手首を掴んだ。葵の左腕も脇の下に挟んでガード不能にすると、自分自身を殴るようにして葵の腹にハンマーのように拳を打ち込んだ。
「ゔぐぇッ!?」
部屋全体に土木工事のような音が響き渡る。
凍矢の鉄板のような腹筋と鈍器のような拳に挟まれ、葵の剥き出しの腹は惨たらしく何回も潰れた。
「ゔぶッ!? ぐあッ! おごッ! ぶぐっ?!」
「本当にそそる声だな。もっと聞かせろよ」
逃げ場の無い状態で拷問のような攻撃を受け続け、葵はとうとう白目を剥いたままガクガクと痙攣し始めた。
だが、凍矢は攻撃を止めなかった。
凍矢はグロッキーになっている葵を対面するように抱き直し、丸太のような腕で一気に締め上げた。凄まじい圧力に、葵の身体がエビの様にそり返る。
「あがッ?! ぐあああああッ!」
「へへへ……いいぞ。もっと苦しめ」
凍矢は叫び声を上げる葵の顔を覗き込みながら、満足げな笑みを浮かべた。
葵の華奢な身体が凍矢の厚い身体に押し潰され、全身からミシミシという骨の軋む嫌な音が響く。
葵は自由になった両手で必死に抵抗するが、もちろん投げ技をかけることなどできず、ただ凍矢の太い腕を無意味に掴むだけに留まった。
「お前、あのウサギ女に比べたら面白くねぇ身体してんなと思ったけど、腰回りや太ももは悪くねぇな。可愛い声してるしよ……ガン突きしまくって泣き叫ばせてやるよ」
衝撃があり、凍矢の身体がぐらついた。
瑠奈が背後から体当たりをした。当たりどころが良く、三人が重なるように倒れた。地獄のような締め付けから解放された葵はうずくまって激しく咳き込んでいる。
凍矢が葵に手を伸ばすが、瑠奈が満足に力が入らない身体で凍矢にしがみついた。
「おとなしく寝てろ!」
「やめろ! 葵に手を出すな!」
凍矢が舌打ちをして、まとわりつく瑠奈と揉み合う。
「葵!」と、瑠奈が叫んだ。「葵だけでも逃げて! 早く!」
「や……やだ……」
ようやく葵も身体を起こしたが、膝が笑っていて立っているのがやっとの状態だ。
葵に駆け寄ろうとしている瑠奈の首に、凍矢の太い腕が背後から巻きついた。
「ぐあッ!?」
「る……瑠奈!」
顎を引いてかろうじて気道が締まるのを防いでいるが、瑠奈の顔がみるみる赤くなっていく。
「チアガールちゃんよ、逃げたらわかってんな?」と、凍矢が言った。「脱げ。服を全部脱いで土下座しろ。このウサギ女の首折られたくねぇだろ?」
葵の顔が真っ青になった。
無理に攻撃しようとしても、勝ち目はないかもしれない。下手に刺激して瑠奈に危害が加わるのもまずい。
「葵……! 私のことはいいから……あぐッ?!」
「うるせぇ。俺は今チアガールちゃんと話してんだよ。お前もちゃんと犯してやるから安心しろ。おい何やってんだ! 早く脱げ!」
葵の小さい肩が震えていた。
凛の懸念を無視して飛び出してきた挙句、瑠奈を助けることもできず、こんな状態でも瑠奈に庇われている。結局いつものように、自分はただ周りに迷惑をかけているだけの存在じゃないか。
「うぶっ!? お゙ぇッ……!」
胃を締め上げられるような猛烈な吐き気を感じ、葵は口元を押さえた。
表情には深い絶望の色が浮かんでいる。
もういい。
役立たずの自分が身体を差し出すことで、瑠奈が助かるチャンスがあるのならそれでいい。
自分が酷い目に遭っているうちに、もしかしたら瑠奈が逃げ出せる隙が生まれるかもしれない。
それにこれ以上、瑠奈が苦しむ様子を見たくない。
葵が震える手でジャケットに手をかけた。
「お……お前いい加減にしろよ!」
葵の手が止まった。
恐る恐る顔を上げると、瑠奈が今まで見たこともないような恐ろしい顔をして葵を睨んでいた。
「あんたさ……なんでいつもそんなにビクビクしてんの?」と言って、瑠奈は蔑むような笑みを葵に向けた。「前からムカついてたんだよ。いつまで経っても喋れないし、自信は無いし、ずっと私の後ろに隠れてるし……。私がいなかったらこれからの人生どうすんの? というかさ……マジで私と釣り合ってると思ってるわけ?」
「……え?」
葵は絶句して固まった。
瑠奈の発する言葉の意味が理解できなかった。
「え、じゃねぇだろ……? 私がなんでいつもあんたと一緒にいるのか教えてあげようか?」
耳を塞ぎたくても、身体が動かなかった。
強烈な吐き気が再び込み上げてきて、葵は無意識に両手で口元を押さえた。
だが、瑠奈から目を逸らすことができなかった。
「あんたみたいなダメな奴と一緒にいるとさ……安心するんだよ」
やめて。
「こんな奴でも生きていけるんだって思えるじゃん?」
やめて。
「引き立て役って知ってる?」
やめて。
「あんたがそれだよ」
やめて!
「みんな言ってるよ? 瑠奈はあんなダメな子にも対等に接してあげて優しいねって──」
「やめて!」
吐き出すように葵が叫んだ。
下を向いているので表情はわからないが、肩と膝が大きく震えている。
葵は顔を上げることなく、瑠奈と凍矢に背を向けると走ってジムから出ていった。
「おい、待て!」
凍矢は瑠奈の身体を放り出すと、葵を追いかけた。
誰もいなくなったジムに、しばらく瑠奈の呼吸音だけが響いていた。呼吸音はやがて啜り泣く声に変わり、床にうずくまった瑠奈は綺麗な金髪をまるで何かの罰のようにぐしゃぐしゃと掻き回して、血が滲むほど頭皮に爪を立てた。そして最後に、右耳にひとつだけ付けている青い花のピアスをそっと撫でた。
「……ごめんね。ごめんね葵……元気でね……」
瑠奈は顔を伏せたまま嗚咽を漏らし続けた。
深海で座礁した潜水艦の中に独りで取り残されたような孤独感と悲壮感が、瑠奈の周囲に漂っていた。
11月12日のイベントに参加します。

※ラフの状態ですので、製本時には内容が変わっている可能性があります。
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凍矢の放った拳を葵は素早く避けた。
小柄な体格を活かして凍矢の死角に潜りながら、踊るように足元にまとわりつく。
やがて、隙を見て凍矢の腕を掴んで一本背負いの体制に入った。
「うおおッ!?」
凍矢の身体がふわりと浮き、背中から床に落下する。葵は背後を取ったまま凍矢の上半身を起こし、顎の下に腕を滑り込ませて裸締めを試みた。凍矢は身体を反転させ、向かい合うようにうつ伏せになって防ぐ。だが葵も凍矢の腕を掴んで、素早く首と脇の下に太ももを絡めて三角絞めの姿勢に入った。動脈を極められ、瞬く間に凍矢の顔が鬱血するが、凍矢は意識を失う前に力任せに立ち上がった。
三角絞めを極めた状態で抱え上げられるという予想外の事態に、葵は驚いて床を見下ろした。
葵の身体は凍矢の頭上まで掲げられ、ハンマーを振り下ろす要領で背中から叩きつけられた。
「がはぁッ?!」
葵はたまらず三角絞めを緩めた。
凍矢が葵の腹を踏みつけようとするが、葵は直前で避けて素早く起き上がる。すかさず凍矢の右手首とトレーニングショーツの腰紐を掴んで投げの体制に入るが、凍矢は腰を落として堪えた。まるで根が生えたように動かない。
「なるほど、柔術か。珍しいな」凍矢が葵の耳元で囁いた。同時に背後から太い腕をまわし、軽々と葵の身体を抱え上げた。「柔道なら確かに多少の体格差や筋力差は覆せるが、それはあくまでも人間同士での話だ。それ以上に筋力差があると関係なくなるんだよ」
凍矢が葵の身体を持ち上げたまま、万力のような力で葵の身体を締め上げた。
「がッ?! ああああッ?!」
背後から両腕ごと胴体を締められ、葵の全身からメキメキという嫌な音が鳴る。両足は完全に床から浮いており、踏ん張ることもできない。
「へへ、軽いな。このまま骨を砕いてもいいが、少し遊んでやるよ」
凍矢は締め上げたまま葵のヘソの前で握り拳を作り、もう一方の手で包み込むと、自分の身体に引き付けた。
葵の腹が強烈に圧迫され、岩のような凍矢の拳が葵の腹にめり込む。
「ぐぼッ?!」
胃を潰され、窄めた葵の口から絞り出されるように唾液が噴き出す。
「拳骨が背骨に当たってるのがわかるか? このまま腹の中シェイクしてやるよ」
ぐっぽ、ぐっぽ、ぐっぽ、ぐっぽ……という水っぽい音を立てて、凍矢はリズミカルに葵の腹を圧迫した。殴打のような派手な衝撃は無いものの、プレス機のような力で何度も腹を潰されるというあり得ない苦痛に葵は身体を悶えさせながら叫んだ。
「ゔッ?! ぶッ?! んぶッ! ごぶッ!? お゙ッ?! お゙ぇッ!? ゔぐッ!? ゔあああぁッ!」
「なんだお前? 目つき悪い割に声はずいぶん可愛いな」
凍矢は葵の腹を圧迫するのを止め、左手で葵の右手首を掴んだ。葵の左腕も脇の下に挟んでガード不能にすると、自分自身を殴るようにして葵の腹にハンマーのように拳を打ち込んだ。
「ゔぐぇッ!?」
部屋全体に土木工事のような音が響き渡る。
凍矢の鉄板のような腹筋と鈍器のような拳に挟まれ、葵の剥き出しの腹は惨たらしく何回も潰れた。
「ゔぶッ!? ぐあッ! おごッ! ぶぐっ?!」
「本当にそそる声だな。もっと聞かせろよ」
逃げ場の無い状態で拷問のような攻撃を受け続け、葵はとうとう白目を剥いたままガクガクと痙攣し始めた。
だが、凍矢は攻撃を止めなかった。
凍矢はグロッキーになっている葵を対面するように抱き直し、丸太のような腕で一気に締め上げた。凄まじい圧力に、葵の身体がエビの様にそり返る。
「あがッ?! ぐあああああッ!」
「へへへ……いいぞ。もっと苦しめ」
凍矢は叫び声を上げる葵の顔を覗き込みながら、満足げな笑みを浮かべた。
葵の華奢な身体が凍矢の厚い身体に押し潰され、全身からミシミシという骨の軋む嫌な音が響く。
葵は自由になった両手で必死に抵抗するが、もちろん投げ技をかけることなどできず、ただ凍矢の太い腕を無意味に掴むだけに留まった。
「お前、あのウサギ女に比べたら面白くねぇ身体してんなと思ったけど、腰回りや太ももは悪くねぇな。可愛い声してるしよ……ガン突きしまくって泣き叫ばせてやるよ」
衝撃があり、凍矢の身体がぐらついた。
瑠奈が背後から体当たりをした。当たりどころが良く、三人が重なるように倒れた。地獄のような締め付けから解放された葵はうずくまって激しく咳き込んでいる。
凍矢が葵に手を伸ばすが、瑠奈が満足に力が入らない身体で凍矢にしがみついた。
「おとなしく寝てろ!」
「やめろ! 葵に手を出すな!」
凍矢が舌打ちをして、まとわりつく瑠奈と揉み合う。
「葵!」と、瑠奈が叫んだ。「葵だけでも逃げて! 早く!」
「や……やだ……」
ようやく葵も身体を起こしたが、膝が笑っていて立っているのがやっとの状態だ。
葵に駆け寄ろうとしている瑠奈の首に、凍矢の太い腕が背後から巻きついた。
「ぐあッ!?」
「る……瑠奈!」
顎を引いてかろうじて気道が締まるのを防いでいるが、瑠奈の顔がみるみる赤くなっていく。
「チアガールちゃんよ、逃げたらわかってんな?」と、凍矢が言った。「脱げ。服を全部脱いで土下座しろ。このウサギ女の首折られたくねぇだろ?」
葵の顔が真っ青になった。
無理に攻撃しようとしても、勝ち目はないかもしれない。下手に刺激して瑠奈に危害が加わるのもまずい。
「葵……! 私のことはいいから……あぐッ?!」
「うるせぇ。俺は今チアガールちゃんと話してんだよ。お前もちゃんと犯してやるから安心しろ。おい何やってんだ! 早く脱げ!」
葵の小さい肩が震えていた。
凛の懸念を無視して飛び出してきた挙句、瑠奈を助けることもできず、こんな状態でも瑠奈に庇われている。結局いつものように、自分はただ周りに迷惑をかけているだけの存在じゃないか。
「うぶっ!? お゙ぇッ……!」
胃を締め上げられるような猛烈な吐き気を感じ、葵は口元を押さえた。
表情には深い絶望の色が浮かんでいる。
もういい。
役立たずの自分が身体を差し出すことで、瑠奈が助かるチャンスがあるのならそれでいい。
自分が酷い目に遭っているうちに、もしかしたら瑠奈が逃げ出せる隙が生まれるかもしれない。
それにこれ以上、瑠奈が苦しむ様子を見たくない。
葵が震える手でジャケットに手をかけた。
「お……お前いい加減にしろよ!」
葵の手が止まった。
恐る恐る顔を上げると、瑠奈が今まで見たこともないような恐ろしい顔をして葵を睨んでいた。
「あんたさ……なんでいつもそんなにビクビクしてんの?」と言って、瑠奈は蔑むような笑みを葵に向けた。「前からムカついてたんだよ。いつまで経っても喋れないし、自信は無いし、ずっと私の後ろに隠れてるし……。私がいなかったらこれからの人生どうすんの? というかさ……マジで私と釣り合ってると思ってるわけ?」
「……え?」
葵は絶句して固まった。
瑠奈の発する言葉の意味が理解できなかった。
「え、じゃねぇだろ……? 私がなんでいつもあんたと一緒にいるのか教えてあげようか?」
耳を塞ぎたくても、身体が動かなかった。
強烈な吐き気が再び込み上げてきて、葵は無意識に両手で口元を押さえた。
だが、瑠奈から目を逸らすことができなかった。
「あんたみたいなダメな奴と一緒にいるとさ……安心するんだよ」
やめて。
「こんな奴でも生きていけるんだって思えるじゃん?」
やめて。
「引き立て役って知ってる?」
やめて。
「あんたがそれだよ」
やめて!
「みんな言ってるよ? 瑠奈はあんなダメな子にも対等に接してあげて優しいねって──」
「やめて!」
吐き出すように葵が叫んだ。
下を向いているので表情はわからないが、肩と膝が大きく震えている。
葵は顔を上げることなく、瑠奈と凍矢に背を向けると走ってジムから出ていった。
「おい、待て!」
凍矢は瑠奈の身体を放り出すと、葵を追いかけた。
誰もいなくなったジムに、しばらく瑠奈の呼吸音だけが響いていた。呼吸音はやがて啜り泣く声に変わり、床にうずくまった瑠奈は綺麗な金髪をまるで何かの罰のようにぐしゃぐしゃと掻き回して、血が滲むほど頭皮に爪を立てた。そして最後に、右耳にひとつだけ付けている青い花のピアスをそっと撫でた。
「……ごめんね。ごめんね葵……元気でね……」
瑠奈は顔を伏せたまま嗚咽を漏らし続けた。
深海で座礁した潜水艦の中に独りで取り残されたような孤独感と悲壮感が、瑠奈の周囲に漂っていた。
11月12日のイベントに参加します。
