涼はシオンの胸を乳首が重なるくらいぎゅうっと合わせると、その中心へ男根を突き込んだ。本来はさらさらとした上質なタオルケットの様な肌はわずかに汗ばみ、むっちりとした弾力とわずかな抵抗を持って男根を受け入れた。まるで暖めたゼリーを詰めた柔らかい風船に挟まれている様な錯覚に陥るが、現実はさらに極上なものだった。
「お、おおおおおっ…。こ、これは確かに…凶悪なまでの気持ちよさだ。正面から突き込んでいるのにすべて隠れるこの大きさ。肌触りや弾力も…。遠慮は無用ですね…」
涼は最初からフルストロークでシオンの柔肉に鋼の様な肉棒を繰り返し突き込んだ。ぱんっぱんっという小気味いい音が響き、涼に極上の快楽を送る。
「あっ…あっ…あっ…わ…私…またエッチなことしてる…。ああっ…ふ…太いぃ…」
チャームの効果があるとはいえ、上気した顔で自分の胸に突き込まれている男根を凝視しながら無意識に呟く言葉は、男性の本能をこの上なく刺激した。こいつは天性のものがあるなと涼は思い、射精感は早くも限界に来ていた。
「ああっ…ビ、ビクッてなった…。で…出るんですか…?ま…また…白いの…いっぱい出しちゃうんですか…?ふああっ!ま…まだ大きくなるの?す…すごい…」
悩ましげな上目遣いで見上げながら溜息まじりで呟くシオンに、涼は瞬く間に限界まで追い込まれていった。男根を勢い良くシオンの谷間に叩き込みながら、最後のスパートに入る。背中に電気が走る瞬間に一気に引き抜き、
「ぐううっ…も、物欲しそうな顔をして…。くおっ!?う、受け止めなさい!」
「あっ!あっ!あっ!ああっ!す、すごいぃ…も…もう……えっ!?あ…あああっ!?」
涼は男根を引き抜くと、控えめなシオンの乳首に男根の先端を押し付け、放出しながらそれを左胸全体に塗りたくった。左胸全体がべっとりと粘液まみれになっても放出は止まらず、さらにシオンの半開きの口に男根を突っ込んだ。
「あ…熱いぃっ…!!あ…こんなに…どろどろに……。む…むぐぅっ!?ん…んぅ……んぐぅっ!!?ぶぐっ…うぶううぅぅ!!?」
「くおおおっ…し…舌が絡み付いて…て…手も……と…止まらない…」
シオンは突然男根を押し込まれ、慌てて手と舌で男根を押し出そうとするが、それは逆効果に絶妙に男根を刺激し、激しい涼の放出でシオンの頬は風船のように膨らみ、口内から喉にかけてドクドクと熱い樹液が流し込まれた。シオンはチャームによる軽い絶頂を味わい、わずかに痙攣しながら焦点の合わない目でただ涼を見上げていた。
「あはははっ!すごぉい!チャーム飲まされながらイけるようなら、そのうち精液でも大丈夫になるわよ。………………………なぁにがアナスタシア創立以来最高の生徒会長よ…。清楚なお嬢様が聞いてあきれるわね?今じゃ男のチ○ポにしゃぶりついて尻尾振ってる一匹のメス豚、いえ、メス牛かしらね。本当にくだらないわね」
最初はいつもの余裕のある顔で手を叩いていた冷子の表情と口調が、突然刺々しいものに変わり、シオンにゴミ溜めに群がる蠅を見る様な視線を送る。
「本当に気持ち悪いわ、吐き気がする。涼、もう済んだでしょう?あの双子から連絡で、予定通りアナスタシアを離れるらしいわ」
冷子はシオンに再び一瞥を投げつけると、そそくさと隣の部屋に向かって歩き出した。涼はぐったりと座り込むシオンを残念そうに見つめている。
「はぁっ…はぁっ…くぉぉ…最高でしたよ…。出来るなら最後までお付き合い願いたいですが、生憎時間のようです…。またお目にかかりたいですね…」
「あ…あぅ…ふ…双子…?ま…まだ、仲間がいるんですか…」
「ええ…あなたも知っていると思いますが……おや…?いやはや……いいのですか?」
涼が珍しく少し驚いた表情をしている。部屋の中に入ってくる2人の少女、レジスタンスの戦闘員、由里と由羅が無表情で部屋に入ってきた。
「止まって下さい綾さん!1人で乗り込むのは危険です!あなたにまで何かあったら…!!」
背後からオペレーターの悲痛な叫びが聞こえるが、綾は聞こえない振りをして研究棟を目指し疾風のように掛けて行った。シオンの行動が追えなくなってから2時間。いくら何でも遅過ぎる。当初、音声通信が途絶えた後もシオンの動きだけは追えたものの、駐車場から広場まで移動し、研究棟に入ったと同時にシオンの反応までもが消えてしまった。おそらく軍事基地のように、研究棟全体が特殊な妨害電波のようなもので覆われているのだろう。
2時間してもシオンが出てくる気配がないことに、綾の天性の勘と今までの経験が警鐘を鳴らしていた。とても嫌な予感がする。
居ても立ってもいられずに学校の制服から戦闘用のセーラー服に着替えアジトを飛び出そうという時に、綾とパートナーを組んでいるオペレーターと出くわし、その呼びかけでいつの間にか5人ほどが自主的にシオン救出に名乗りを上げた。
「待っててシオンさん…。すぐに助けに行くから……ッ!?」
研究棟付近の噴水広場に、野球部のユにフォームを着た男子学生が3人ほど倒れていた。眼鏡をかけた学生は耳から血を流している。
「ちょ…ちょっとあなた!大丈夫!?一体何が…?」
あわてて綾が眼鏡をかけた学生の元に駆け寄る。失神こそしているものの、呼吸や心音は正常だった。念のため他の2人も確認したが、いずれも命に別状は無いらしい。ほっとして通信機のスイッチを入れる。
「こちら綾、救じ…」
「なにしてるんですか綾さん!!勝手に行ってしまって…いくら強いからって、もしものことがあったらどうするんです!?」
綾の言葉を遮り、耳がキーンと鳴るほどの怒声がイヤホンを付けている右耳から左耳へ抜ける。綾はよろよろとよろけ、倒れている眼鏡につまずきべしゃりと見事に転んだ。
「わわっ…痛った!!?」
「えっ!?ちょ…大丈夫ですか!?」
「もう!急に大声出すからびっくりしたじゃない!先に行ったことは謝るわ。あと、研究棟前の広場でけが人3人を発見。救助を要請します」
「けが人?容態は大丈夫ですか?」
「失神しているけど、呼吸や心音は安定してるわ。まったく、ここで一体何があったのよ…。とにかく私は研究棟に向かうから、救助の方は任せたわよ。研究棟は何があるか分からないから、あなた達は下で待機していて欲しいの。もし2時間して私が戻らなかったら、ファーザーに連絡して…」
「あ…ちょっと綾さ…」
一方的に通信を切った後、改めて研究棟を見上げる。選ばれたもののみが入ることを許されたアナスタシア聖書学院、建物から地面の石畳に至るまで中性ヨーロッパ調に統一された広大な敷地内の、ほぼ中央にそびえる現代的な建物は、周囲の景観から明らかに浮いていた。月の光を浴びて不気味に光りながらそびえる巨大な研究棟は、まるで悪魔の根城のようにも見えた。
単身研究棟に入る。ドアが半分開いており、すんなり中に入ることが出来た。注意して1歩1歩進んで行くが、周りに人の居る気配がない。奥を見ると、まるで招き入れるようにエレベーターが青白い光を廊下に落としていた。
ごくりと固唾を飲む音が廊下全体に響いた気がした。綾は意を決し、エレベーターに入る。扉が、まるで獲物を捕えた食虫植物がその葉を閉じるように、ゆっくりとしまっていった。
「うわ…酷い臭い…。涼…アンタ張り切り過ぎ…。冷子、アンタまたシャワーに入れてあげた方がいいんじゃない?」
「やぁよ…面倒くさい…。それよりここを離れるんでしょ?どこだか知らないけど、行くなら早くして欲しいわ」
「あなたがシオンさんですか…へぇ…モニターで見るよりも本物の方が綺麗ですね…」
「あ…あなた達……由里さんと…由羅さん…?な…何故ここに…?」
目の前には、会議室でファーザーが流した映像で見た双子。肥満体の人妖に散々責め立てられ、堕ちる所まで堕ちたように見えた彼女達が、目の前で人妖と親しげに話をしている。あまりの出来事にシオンは事態が飲み込めなかった。
「シオンさんに良いニュースですよ…。お友達の綾さんがもうすぐここに来てくれます…。シオンさんも乗ったエレベーターに入ると自動的にこの階に着くようにセットしてきましたから…」
「ちょっ…!由里!?あんたいつの間にそんなことしたの?ヤバいじゃん!?」
「大丈夫だよ由羅…その前にここを出ればいいから…。隠し通路は知っている人にしか分からないしね…。シオンさん、とりあえずこれだけでも…」
のんびりとした動作でシオンにフリルの着いた黒いトップスを付けてあげる由里と、パタパタと慌てて端末を操作する由羅。遠くの方で重いものが動く音がした。
相変わらず対照的な2人に半ば呆れながら、冷子が涼に声をかける。
「なんだかんだでこの2人に任せてれば安心ね…。さぁ涼、すぐ出発するから服を来て著頂戴」
「………綾」
「え…?」
「………私はしばらくここに残りましょう…。仮死体験などという貴重な体験をさせていただいて 、彼女には個人的に色々とお礼がしたいものですからね…」
涼の目は興奮のためか、人妖特有の縦に切れた瞳孔が赤い光を放ってた。表情こそ、表面的にはいつもの落ち着いた柔らかい笑みを浮かべていたが、長い付き合いの冷子にはその奥にどす黒いマグマの様な怒りがフツフツと沸き立っていることを察知出来た。
「ちょっと!気持ちは分かるけど今はここを離れるのが先決でしょう!?今は綾って娘1人かもしれないけど、数が増えたら厄介になるわよ。それに、あの娘を殺すならいつだって…」
「いえ、私ももう我慢が出来ないのですよ…。後で新しいアジトの場所を連絡して下さい。なるべく早く済ますつもりですが…ククク、明日の夜までには戻りますよ…」
涼がこうなってしまうと止まらないことを冷子は知っていた。説得を諦めて双子と共に部屋を出る。冷子達と入れ替わるように綾が部屋に飛び込んできた。
「シオンさん!大丈夫!?」
綾は目の前に広がっている光景に、しばらく言葉が出なかった。床中にまるで白いペンキをぶちまけたかのように、あちこちで白濁の粘液が水たまりを作っており、その中心には白濁まみれになり鳶座りで呆然と佇むシオンと、その正面で全裸で仁王立ちになり顔だけをこちらに向けている涼の姿があった。
シオンは綾が視界に入るとゆっくりと顔を向け、安堵のためか緑色の瞳からは一筋の涙が流れた。
「綾ちゃん……私……汚れちゃった……」
「…………ッ!!」
綾はわなわなと震えながら、シオンの目の前に立っている涼に憤怒の視線を向ける。しかし、その姿を見た涼はにやりと嗤うと、いきなりシオンの細い顎を掴み、そのまま男根を口内に押し込んだ。
「うぶっ!?うむぅぅぅっ!!?」
「なっ!?やめろぉぉぉぉっ!!」
綾が涼に突進すると、あっさりとシオンの口から男根を引き抜き数歩後ろに下がる。どうやら挑発のための行為だったらしいが、綾は完全に頭に血が登り、ふぅふぅと肩で息をしていた。今にも飛びかかりそうになる気持ちを堪えながら、シオンの肩に手を置く。
「シオンさん、もう大丈夫だから…。待ってて…すぐにあいつをぶちのめすから!」
ギリリと綾のはめている革製のグローブが軋む。シオンは下を向き、ぽろぽろと涙を流しながら綾の手を自分の肩からそっと外した。。
「!?。シ、シオンさん…?」
「わ…私…汚れちゃったから…綾ちゃんに会わせる顔が無い…」
「そ…そんなことない!な…何言ってるのシオンさん…。『汚された』の間違いでしょ!?あんな下衆にやられたことなんて気にしない方がいいよ!」
「ち…違うの……。さ…されてるうちに私…だんだん気持ちよくなって…。あの…イクっていうの…?それにもなっちゃって…。自分がこんなにエッチだったなんて知らなくて……。もう…学校にも…アンチレジストにも居られない……」
シオンは細い肩を振るわせながら泣いていた。綾はチャームや精液が身体に付くこともかまわずに正面からシオンをしっかりと抱きしめた。一瞬ビクリとしたシオンだったが、徐々に力が抜けて行き、弱々しく申し訳無さそうに綾のセーラー服の袖を掴んだ。
「大丈夫…大丈夫だから…。シオンさんは絶対に汚れてなんか無い…。もしそうだったらこういう風に抱きしめられる訳無いでしょう?絶対に大丈夫…。悪いのは全てこのチャームのせいだから。いまからシオンさんをこんな風に傷付けた奴を懲らしめるからね…」
綾も目に涙を浮かべながら立ち上がり、手のひらでぐしっと涙を拭うと、涼に対して向き合った。
「お前…絶対に許さないから…。もう謝っても絶対に許さないから!!」