Яoom ИumbeR_55

Яoom ИumbeR_55は「男性→女性への腹パンチ」を主に扱う小説同人サークルです。

2013年05月

6月2日に東京で開催される腹パンオンリ—イベントに参加させていただきます。
スペースNo.17にてお待ちしておりますので、よろしくお願いします。



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タイトル
 RESISTANCE
 CASE:ZION
 THE FINAL REORT

内容
 主にオリキャラのシオンさんが腹パンされて白っぽいのかけられたり飲まされたりするお話

1:文章
 こちらに掲載しているZION4-ZION10までを推敲したもの

2:イラスト
 新規カラーイラスト3枚
 あらすじにて前作のカラーイラスト1枚
 他2枚

※今回はコストダウンのため、挿絵(本の途中でイラストを挿入)ではなく口絵(巻頭と巻末に2枚ずつ挿入)の形式で入稿させていただきました。そのため、該当場面の「ページ番号と文章」をイラストの目立たない場所に書いてあります。また、インパクトを出す為に巻頭に腹パンイラストを挿入し。次のページにあらすじとキャラ紹介のページを設けてあります。

 ご意見等(見辛い/前の方がよかった/これはこれでOK等)ありましたら是非お聞かせ下さい。
 

ページ数
 40ページ(表紙背表紙含む)

お値段
 700円(毎度毎度高額ですみません……。今回は僅かですが値下げが出来ました)



ハラパ広告1_edited-1




また、例大祭で委託したCarbon Copy Syndromeもお持ちします。

では、当日はよろしくお願いします。

腹☆パのスペースNoが発表されました!
我々Яoom ИumbeR_55は17番です。
配置図を見ると壁際の真ん中あたり、しかもお隣を綺麗なイラストを書かれるサークル様に挟まれているという好条件!
これはウチの本も勢いで買っていただだけるに違いないですな!


さてさて、恐縮ながらお隣になった高菜bps様率いる3rd imagination様とリンクを貼らせていただきました。
正直結構前からリンクのお願いをしたかったのですが、タイミングが見つからずに今までズルズルと……。
いい機会を下さったSDF様と3rd imagination様に感謝しつつ、原稿作業に戻りたいと思います。

では当日は、よろしくお願いします。

OMAKE



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同人誌の入稿が完了しましたので、正式に例大祭で本が出せることと相成りました。
事情でイベント会場に私自身は行けませんが、友人のサークルで委託という形になりますので、よろしければお求め下さい。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
・タイトル
 Carbon Copy Syndrome
・価格
 500円
・装丁
 オフセット26ページ(表紙、フルカラーイラスト含む)
・内容
 東方プロジェクト二次創作(先代巫女/風見幽香)
 小説およびフルカラーイラスト(4枚)
・配布日時
 2013年5月26日(日)
・配布場所
 博麗神社例大祭2013(東京ビッグサイト東ホール)
・スペース
 【な47b】(友人が主催するグッズサークル「猿軍」にて委託販売となります
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


※委託先
猿軍(EN_GUN)

カッティングシートや、それを生かしたグッズを作成しているサークル様です。
東方メインのグッズも多数作成しておりますので、こちらも気にったらお求め下さい。

一撃さんのキャラクターで思いつくままに短編を書かせていただきました。
筆休めの為に書いたので、ストーリー等ありませんが、お暇な時に読んでいただければと思います。

何気に今回で一撃さんの男性キャラクターは全員来ていただきましたね。
勝手に動かしてしまったので一撃さんの真意とはズレているかと思いますが、これはこれとして楽しんでいただけると有難いです。

また、途中で一撃さんのイラストのリンクを挿絵代わりに貼っておきますので、会わせてお楽しみ下さい。







 今年は去年にも増して残暑が厳しい。
 蝉の数は九月下旬になっても一向に減らず、今でもけたたましく命を摩り減らす様に鳴いている。人間の立場からすれば、地上に出てたったの七日そこそこで寿命を迎える蝉は同情に値するだろう。なぜなら余裕があるからだ。少なくとも俺は不慮の事故でもない限りあと七十年くらいは生きると思う。日数にして、あと約二万五千五百五十日。なんならそのうちの七日くらいを蝉にくれてやってもいい。蝉は寿命が二倍になるが、俺にとっては誤差みたいなものだ。少なくとも、病床に臥せっておらず五体満足な今の俺の立場ではそう思う。
 立場と言えば、目の前の男はその蝉の寿命すらよこせと言うのかもしれない。
 見た所、男は自分の命が無くなるか無くならないかの瀬戸際のようだ。悪い方に転べば、男の寿命はあと十五分くらいだろうか。
「待ってくれ! 話せばわかる!」
 二人の男女は共に学生服を着ていた。年は十七、八くらいだろう。 男が女の動きを止める様に両手を前に出して叫んだ。男は遊び慣れていそうな雰囲気だ。胸元で趣味の悪いネックレスが叫んだ瞬間にかちりと鳴った。それに対し女は真面目そうな印象だ。だからといって決して芋っぽい印象は無く垢抜けている。シャギーの入ったショートヘアをクナイの形をしたヘアピンで留めていた。
「冷静になってくれ! 頼む!」
 ここはどこかの公園のようだ。男女はおそらく公園の中に作られた池にかかる橋の上で対峙しているのだろう。暗闇の中、橋の赤い手摺が光に照らされてやけにはっきりと浮かび上がっている。
「無理よ……もう無理……」
 女は薄笑いを浮かべながら、男に向かって一歩踏み出した。その顔は笑っているというよりは、獣が牙を剥き出しにしている様に見えた。
「冷静になんてなれるわけないじゃない……もう、こうするしか無いのよ……」
 しゃん……と乾いた音を立てて、女は腰に付けている短刀を抜いた。
 曇りの無い濡れた氷の様な切っ先には、怯える男の顔が映っている。
「やめろ! 何でもする!」
「何でも……? じゃあ死んでよ!」
「う……あ……」
「あなたはいつもそうだった……都合が悪くなると口ばっかりで上辺だけ取り繕って……少し経つと全部忘れて……。もううんざりよ……。二度と喋れないようにしてあげる……。私にも、愛してるって言ってくれたのに……結局それも嘘だったんでしょう!? いいわ……願いを叶えてあげる……すぐにあの子も送ってあげるから……好きなだけ向こうで好き合いなさいよ」
「違う……違う……」
 女が器用な手つきで短刀を弄ぶ。不気味に笑いながらジャグリングをする様にの様に刃先をくるくると回した後、逆手から順手に持ち替えた。男が一歩下がる。女が片方の手を柄に添えて男に向かって走る。速い。一気に距離を縮めると、男の左胸に冷たい刃を正確に突き刺した。
「がっ……?! あ……」
「……アノ子ヲ選ンダアナタガ悪インダカラネ……私ガコンナニ愛シテイルノニ……」











 幕が降り、周囲から歓声と拍手が沸き起こった。
 再び幕が上がる。登場人物全員が手を組んで舞台の上でお辞儀をした。観客は熱狂し、次々と立ち上がる。スタンディングオベーションだ。
 俺は立ち上がることもせずに、後方の席に座ったまま焼きそばパンを頬張った。文化祭の出し物にしては、なかなか面白かったと思う。そして今日のターゲットは舞台の上のヤンデレ——役だった——女だ。名前は一ノ紅杏。年は俺と同い年くらいだろう。普通の学生生活を送っているが、くノ一だ。 ついでに言うと胸がデカイ。
 体育館からゾロゾロと人が出て行く。人ごみに紛れて白鬼様に電話をかける。ワンコールで出た。いつものことだ。
「どうだ?」
 静かだが凄みのある声。俺の本能が生物的に白鬼様の方が優れていることを伝える。俺が俺に対し、今のお前では勝てないと言うのだ。それはいつも俺を苛つかせる。
「今、劇が終わりました。これからターゲットは自由時間になります」
「で?」
「いつもの行動パターンから、これから妹と合流するでしょう。その後、適当に出店や出し物を観た後に帰宅すると思われます」
「よし、そのまま尾行を続けろ。わかっているとは思うが、今日はあくまでもターゲットが他の忍と接触するかどうか確認するだけだ。その学校には他に忍の者が潜んでいる可能性はあるが、仮に発見しても戦闘は極力避けろ。いいな?」
「……承知しておりま」
 俺が言い終わらないうちに通話が切れた。少し乱暴に携帯をポケットにしまい、八つ当たりする様にパンを噛み砕いて嚥下した。
「なんなんだよ……俺だってすこしは楽しみたいっつーの。ここんとこ調査調査で身体がなまってるっつーのに……。俺がこれ以上太ったらどうするんだよ! ただでさえ俺は目立つんだから、隠密はそれ専門のネズ公に任せろっつーの!」
 人が居ない校舎裏まで来ると、鬱憤を晴らすように地団駄を踏んだ。最近の白鬼様の行動はまるで読めない。あれこれ指示を出してくれるのはいいが、その真意が全く見えないのだ。電話も用件のみ。会話はほとんど無い。まるで制限時間を知らされないまま耐久レースに挑むドライバーの様な気持ちだ。今日だって白鬼様は他の組織のお偉方との会合でどこかに集まっているらしい。少数精鋭で一匹狼を気取る白鬼流忍衆が聞いて呆れる。
 数年前、俺と白鬼様と子助の三人で未来を語り合った日々が懐かしい。ある日、俺が冗談で全員身体のどこかにハートのモチーフを身につけることを提案したことがある。子助はいつもの様子でこき下ろしたが、白鬼様は笑いながら了承してくれた。そして今でも全員身体のどこかにハートのモチーフを身に付けている。それが俺の支えだ。

「あぁもう本当に怖かったよ。お姉ちゃん目が本気だったもん」
 背後から声が聞こえて、俺は慌てて階段の影に隠れた。
 一ノ紅杏と妹の阿音が揃ってこちらに向かってくる。二人とも普通の学生生活を送りながら、その裏で忍びとして活躍している。妹は長めの髪を頭の後ろで縛った髪型をしている。姉よりも活発そうな印象だ。ついでに言うと妹も胸がデカイ。
「だから、あれは演技だって! 仮に振られても私はあんな行動取らないわよ」
「どうだかー。実際お姉ちゃんに彼氏が出来たらわからないよ。こればっかりは経験しないとね」
「それだったら阿音だってわからないじゃない」
「それは言わないでよ! というかあの相手役の男の人、本気で泣いてたよね? 劇が終わってもずっと震えてて、しまいには『杏さん……なんであんなにナイフ扱うの上手いんですか……?』って聞かれてたでしょ?」
「あー、あれはちょっと調子に乗っちゃって……」
「くるくる回してたもんねー。まぁ、職業病ってやつ?」
 軽口を言い合った後、二人して笑い合う。仲が良いのだろう。俺が隠れている階段に座って十分程度談笑した後、妹が用事があると去って行った。
 しばしの沈黙。蝉の声は相変わらずうるさい。

「……で、何が目的?」

 階段から声。やはりバレていたか。
「身体も大きければ気配も大きい……あの子は気付かなかったみたいだけど。せっかくのお祭りなんだから、静かに楽しむ訳にはいかないかしら?」
 ああ、だから隠密は苦手だと言ったんだ。俺は諦めて階段から姿を現す。俺の図体のデカさを見て、杏は少し目を丸くした。
「さすがだっつーの。いつからバレてた?」
「最初から」
「そうかぁ、やっぱ痩せなきゃなぁ……」
 俺はそう言いながらポケットからカロリーメイトを取り出して箱を開けた。
「もう単刀直入に聞くわ。杏ちゃんさぁ、この学校に君達以外の忍っていないの? つーかいるでしょ? 何年何組の誰?」
「……あなた本当に隠密に向いてないわね」
「面倒くさいこと嫌いなんだよ。教えてくれたら大人しく帰って寝るからさ。頼むよ」
 呆れ顔の杏に右手で拝む様に頼む。どうでもいいけど「呆」と「杏」って紙一重だよな。報告書にワザと「一ノ紅呆」って書いて提出してみるか。いや、流石に阿呆の演技も飽きてきたし、そこまですることもないな。
 馬鹿なことを考えているうちに、目の前の杏の姿が消えた。背後から殺気。振り返る。俺の肩ぐらいの高さまで軽々と跳躍していた。忍者刀を構えている。本物かこれ? たぶん模造刀だろう。
「はい正当防衛成立ね♪」
 俺はカロメの箱の中に忍ばせた煙玉の袋を破いた。箱の中で薬液が混ざり合い、一瞬で周囲に消火器をぶちまけた様な煙が充満する。杏は一瞬怯んで顔を庇う様に両手を上げる。甘い。甘いよ。腹ががら空きだ。
 俺は振り返る勢いを乗せて、杏の細い腹目掛けて拳を突き込んだ。驚きで全身の筋肉が緩んだのだろう。水を含んだ温かいスポンジの様な感触が、俺の手首と肘の中間くらいまでを包んだ。
「ぐふぅッ!!」
 杏の目がこれ以上無いくらい見開かれる。内臓が掻き分けられ、潰された空っぽの胃が悲鳴を上げているのがわかった。杏の舌は限界まで飛び出し、唾液の飛沫が俺の顔にかかる。
 ぐりっ……と拳を捻ると、杏の身体が跳ねて顔が天を仰ぎ、声にならない悲鳴を上げる。
 杏の瞳孔は焦点が合わず、しばらくふるふると泳がせた後、やがて上瞼にぐりんと裏返った。あと数秒で失神するらしい。
「だから甘いっつーの!」
 俺は意識がほとんどぶっ飛んでいる杏の腰に抱き付く様に両腕を回した。胸の割に、意外と細い腰だ。さて、力加減が難しい。下手をすると背骨まで折っちまう。情報はまだ何にも聞けてないからな。一撃
「あああああああああああああああッ!!?」
 ベアハッグだ。
 杏の背骨から厭な音が聞こえたので、少し力を緩める。
「がッ……!? ああぁ……! あああぁぁぁ!!」
 杏は完全に白目を剥いていた。おそらく本能が生命の危機を感じて、無意識に警告音として悲鳴を上げさせているのだろう。俺は顔に当たる胸や腹の柔らかさを堪能した後、両腕の力を抜いた。崩れる様に杏の身体が地面に落ちる。完全に気を失っていた。とりあえず俺が隠れていた階段の影に杏を寝かすと、頭を掻きながら携帯を取り出す。
「さぁて……どうすっかな。ついやっちまった。白鬼様になんて言い訳するか……」
 通話履歴から白鬼様にかける。ワンコールで出た。いつものことだ。
「どうだ?」
「あーそのー……一ノ紅姉妹の件なんですが……姉の方と戦闘になっちまいまして」
 無意識に声が震える。
「で?」
「いえ、『で?』と言いますか……」
「やると思ったよ。お前のことだ。どうせ向こうからけしかけさせるために、わざと気配を消さずにいたんだろ?」
「え……いや……その……はい」
「いいさ。 長い付き合いだ。お前の行動くらい読める。繰り返すが、想定の範囲内だ。処理は上手くやれよ」
「はぁ……あの……」
「まだ何かあるのか?」
「いえ、最近ほとんど事務的な連絡のみでしたので、会話をしていることに驚いてるっつーか……」
「……そんなことか。信頼しているんだから、無断に長話する仲でもないだろう」
「あ、は……ありがとうござ」
 俺が言い終わらないうちに通話が切れた。俺は携帯をしばらく見つめた後、ポケットにしまう。Tシャツにプリントされているハートのマークがすこし浮き上がって見えた。

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