口内をまさぐる粘ついた感触。まるで太いナマコが口の中を這い回っているような錯覚に襲われる。由里は嫌悪感と共に目を覚ますと、目の前には男の顔があり、一心不乱に自分の唇を吸っていた。

 

「む?…んん!?…んんむぅ!!」

 

あわてて顔を背け、男と繋がった唇を離す。口の中にはまだ男の生臭い体液の味と、今流し込まれた唾液の味が残っていた。

 

「お、おはよう由里ちゃん。お、おいしい唾液だったよ…ととと、蕩けそうだ…。ゆ、由羅ちゃんも全然起きないから、が、我慢できなくてねぇ…」

 

「ゆ、由羅!?き、キモオタさん…な、何でこんなことするんですか?わ、私…」

 

「は、初めてだったのかい?ぶふふ…大丈夫だよ。もう由里ちゃんは僕のものだからね。僕以外の人とキスなんてしないよ。ぼ、僕の体液にはね、び、微力ながら相手を魅了する力があるんだ。き、きっと、だんだん我慢が出来なくなってくるよ」

 

由里は先ほど飲まされた男の体液の味を思い出して吐き気を催した。しかし、それ以上に後ろ手に手を縛られ自分の足下に倒れている由羅の安否が気になった。仰向けに倒れ、完全に失神している。

 

「こ、こんなこと…お、お願いします…もう止めてください…由羅…由羅と、倉庫の人たちを助けてください…」

 

「ぶふふふ、そ、そうはいかないよ。ぼ、僕も生きるためにはそれなりの糧が必要だからね。ま、まぁ倉庫の女達は飽きたから解放しても良いけど、君たち2人はそう簡単に手放せないなぁ…と、特に、ゆ、由羅ちゃんのお腹を殴られた時の表情がたまらなくてね…ふ、普段強気の顔が苦痛に歪んで…も、もっと虐めたくなってくるよ!」

 

「や、やめて!お願いします、私は何でもしますから、ゆ、由羅にこれ以上…」

 

「ぐふふ、さ、さっきもそう言って、ぼ、僕のを舐めてくれたよね。ほ、本当に妹思いだ…。じ、じゃあ由羅ちゃん以上に良い表情を見せてくれるかい?」

 

「えっ…?」

 

「ぐひひひ、ゆ、由羅ちゃんの分までいたぶらせてってことだよ。お、お腹をたくさん虐めてあげるから、たくさん感じてねって意味だよ…。こ、怖いかい?」

 

当然怖いに決まっている。先ほどの戦闘で男の重い拳を何発も受けて来たので、その威力は身体で理解している。しかも今自分はボイラーに縛り付けられ、男の攻撃をかわすどころかガードすることも出来ない。その上背後に密着したボイラーのせいで、衝撃を後ろに受け流せずにダメージが100%自分に降り掛かってくる。想像を絶する苦痛が自分を襲うだろう。

しかし、それ以上に由羅を助けたいという気持ちが勝り、由里は男に進言した

 

「わ、わかりました…。な、何でもしてください…。い、虐めたいなら…たくさん虐めていいですから…だから由羅は…」

 

男はニタリと満足そうに笑うと、じっくりと時間をかけて拳を引き絞り、おびえた表情の由里の腹に狙いを定めた。

 

「あ……ああ……」

 

由里の身体が恐怖のために小刻みに震える。

 

「ほ、ほら…いくよ…いくよぉ…」

 

「ゆ…由羅……私………頑張るから………」

 

ドギュウッ!!

 

男は容赦なく由里のくびれた腹部に拳を埋め、しばらく抜かずに腹の感触を味わった。

 

「う…うぐぅっ!?………あ、あうぅ……」

 

「ほらぁ…顔を良く見せてぇ…」

 

男は右手で由里の腹を嬲りつつけ、左手で髪を掴み顔を上げさせる。

 

「あ…あぐ…く、苦し……えぅ……」

 

「んん~。思った通り由里ちゃんの方が腹筋が弱いみたいだねぇ。柔らかくて、内蔵の感触まで分かるよ…表情も…」

 

ズッ……ズギュッ!!

 

「がっ…がはぁっ!!あ…みぞ…おちに…」

 

男は勢いよく由里の腹から拳を引き抜くと、すぐさま鳩尾を貫いた。由里は一瞬目の前が暗くなるほどの衝撃を受けたが、それは絶妙に急所から外され、失神するまでは至らなかった。男は無理矢理上げさせている由里の顔が苦痛に歪むのを満足そうに覗き込んでいた。

 

「ぐふふふふ…いいねぇ…由里ちゃんの弱々しい表情もそそるよぉ…。ゆ、由里ちゃんはじわじわ攻めた方がいいねぇ…」

 

男は鳩尾に埋まったままの拳を捻り、さらに奥まで埋めた。男の力任せの攻めを、自由を奪われている由里はただただ受け止めるしかなかった。

 

グリィィィィ!!

 

「ぐっ!?ぐあぁぁぁ!!がっ…あぐっ…や……やぁぁ……」

 

ぴったりとしたレオタードによって浮き上がらされた由里の滑らかなラインを描く胸の間に、男のゴツゴツとした腕が痛々しく突き刺さっている。

 

「むふふふ……いい……いいよぉ……キ、キスしようかぁ?」

 

「んむっ!?……ぐ……んんむぅ……」

 

男は拳でぐりぐりと由里の腹部を嬲りながら、同時に由里の口内を蹂躙した。上唇と歯の間を舐め、舌の裏側をくすぐり、舌全体を啜った。由里は男の唾液の効果で徐々に頭がぼーっとなり、身体の中心が熱を帯びる感覚を味わった。

 

「ぷぁっ……うぅ……腕……抜いて……下さい」

 

「むふぅ…美味しいよぉ…う、腕は抜けないなぁ…む、むしろ増やしてあげるよ?」

 

男はおもむろに顔を上げさせている左手を離し、右手を鳩尾に埋めたまま左手で由里のへその辺りを容赦なく突き刺した。レオタードが男の拳を巻き込み、痛々しく陥没する。

 

ズギュゥッ!!

 

「がぶぅぅうう!!あ…ああ…」

 

予想外の上下への同時攻撃に、由里の小さな桜色の唇からはあふれた唾液が一筋流れ伝い

、垂れがちの目が大きく見開かれた。

 

「おおおお…こ、これはいい…じゃ、じゃあ、両手で胃を挟み込んであげるよぉ!」

 

ボグッ!!ズギュゥッ!!!

 

「げふぅ!!う…うぇぁぁぁぁぁ………」

 

両手の拳が同時に由里の腹部に埋まり、左右から胃を押しつぶした。先ほど無理矢理飲まされた男の白い体液が逆流し、胃液と一緒にボタボタと地面に落ちる。

 

「あああ…凄いよぉ。ぼ、僕のここも、凄いことになってるよぉ…」

 

男はスラックスのジッパーを下げると、バネのように勢い良く肉棒が跳ね上がり、自分のでっぷりと突き出た腹に当たった。赤黒く攻撃的に勃起したそれは男の興奮の度合いを表し、今にも由里に襲いかかってきそうな勢いだった。

 

「あ…ああ…そ、そんなに大きく…で、でも…私……もう……」

 

「ぐふふふ、ゆ、由里ちゃんのせいだからね。ど、どうやって鎮めてもらおうかなぁ?」

 

男は再び由里の髪を掴み、拳を握りしめると、足下からくぐもった声が聞こえた。

 

「ん……ゆ、由里…?」

 

由羅が目を覚ますと、真っ先に由里の惨状が目に飛び込んで来て、顔から血の気が引いて行った。