冬コミを目指して制作していた本が、無事に印刷できる状態になりました。
何かトラブルが起きなければ当日に新刊が出せますので、興味がありましたらよろしくお願いいたします。
_イベント
コミックマーケット91
_日時
2016年12月31日(3日目)
_場所
東京ビックサイト 東ホール タ56b
_新刊タイトル
【Mezzanine】
_内容
B5サイズ フルカラー28ページ(文章部分9ページおよび奥付1ページはモノクロ)
イラストは7シーン差分含め13枚(綾3シーン、美樹2シーン、シオン2シーン)
キャラ紹介1枚(カラー)
_配布価格
1,000円前後を予定
_注意
今回の新刊はリョナはほとんど無く、当サークルのオリジナルキャラクターを使った二次創作的な内容になりますので、当サークルのキャラクターやストーリーと直接的な関係はありません。
また、ストレートな性描写が苦手な方はご注意ください。
※名義も二次創作用の「basement」を使用しております。
_サンプル(表紙)

_サンプル(綾)
神崎綾はふらふらと階段を登ると、屋上に通じるドアのある踊り場に腰を降ろした。太ももに片肘をついて手の平に額を乗せると、肩に触れるか触れないか程度の長さの明るめの茶髪が重力で垂れて手の甲に触れる。
ドアの前には使われなくなった机や椅子がバリケードの様に乱雑に置かれている。
屋上は立ち入り禁止のため、わざとそうしているのだろう。
人が来ることはほとんど無いから、綾は悩み事がある時は決まってここを訪れた。
はぁ……と綾は長い溜息を吐いた。
濃紺のダブルのブレザーに包まれた背中が微かに震えている。
「なんで……」綾が自分にしか聞こえない声量で呟いた声は、遠くから流れる部活動の声にすぐにかき消された。自分の髪から微かに香るシャンプーの香り。綾は顔を上げて右手に握りしめている写真を見ると、震える様なため息を吐いた。「……どうしよう」
今朝、自分の靴箱の中で写真の入った茶封筒を見つけた。茶封筒は所々がヨレて古ぼけており、差出人も宛名も書かれていない。
中に入っていた数枚の写真には、埠頭の倉庫群に佇む自分の姿が写っていた。
覚えている。
四日前の深夜に任務をこなした時のものだ。もちろん写真の中の自分は、いま身につけている母校の制服とは違う、組織から支給された戦闘服を着ている。戦闘服と言ってもショート丈になったセーラー服の様なもので、様々な機能はあるが一見して普通の服に見える。デザインも自由で、セーラー服を着たことが無い自分の憧れもあってこのデザインをリクエストしたものだ。写真は時系列になっていて、自分が大柄な男数人と対峙し、男の攻撃を難なく躱しながら打撃数発で全員をノックアウトする一部始終がはっきりと映っていた。
(明日の二十二時。この格好をして一人で体育倉庫に来い。来なければこの写真を個人情報付きでネットに流す)
写真の裏には汚い字でそう書かれていた。
ぐしゃり……と綾は写真を握る。歯を食いしばりすぎて折れそうだ。これは組織の存在が明るみに出る危機だと綾は思った。綾の所属する組織は人類を養分とする生物、「人妖」の発見と処分を目的としている。人妖は見た目は人と全く変わらないため、すでに多くが社会に紛れていると考えられている。一般に知れ渡ったらパニックが避けられないため、人妖や組織の存在は徹底した秘密主義が取られているのだ。もし自分の写真がきっかけで組織の存在が明るみになればと考えるとゾッとする。
「行くしか……ないよね」
綾は頭を振りながら呟いた。組織の存在を知られるわけにはいかない。おそらく相手は一般人だ。隙を見て対処するしかない……。
体育館の中は真っ暗だったが、よく見ると壁から一筋の光が漏れていた。壁に埋め込まれるように設計された体育倉庫の灯りが点いている。
ごくり……と綾の喉が鳴る。
母校の制服とは違う、短く茶色いプリーツスカートの裾を握ると、革の手袋が泣く様な音を立てて軋んだ。
時刻は二十二時ちょうど。
綾がなるべく音を立てないようにノックをすると、中からくぐもった声で「おう、入れ」という声が帰ってきた。思いつめた気持ちで鉄製の重い扉を開ける。
「おぉ……誰にも見られていないだろうなぁ?」
積み上げられた白いマットの上には、灰色のツナギを着た男が座っていた。胸元に紺色の糸で「野崎」と刺繍されている。歳は四十代そこそこに見えるが、でっぷりと突き出た腹が怠惰な生活を思い起こさせた。
「……野崎……さん」
「まさか本当にその格好で来るとはな……。よくわからんが、止むに止まれぬ事情があるんだろう? それにしても、実際に見ると本当にエロい格好だなぁ」
語尾を伸ばすしまりの無い声で野崎が言った。よりによってこの男か……と思い、綾は下唇を噛んだ。野崎はこの学校に体育教師として籍を置いているが、素行が悪く現在は授業や担当を受け持ってはいない。たまに用務員の様な雑用をしているところは目にするが、ほとんどは巡回と称して学園内を徘徊しているだけだ。盗撮用のカメラを仕掛けているとか、女子の持ち物を盗んでいるとか、悪い噂には事欠かない。
「いやぁ驚いたぜ神崎……最初は変な趣味でもあるのかと思ったぞ?」野崎が嫌らしい笑みを浮かべたままのっそりと立ち上がると、綾の背後に回り込む様にゆっくりと近づく。耳元に顔を近づけて、匂いを嗅ぐように鼻をすんすんと鳴らした。「まさか神崎がコスプレみてぇなセーラー服着て、ゴロツキ相手に大立ち回りとはな……度肝を抜かれたぜ」
「……写真」
「あぁ?」
「写真……返してくれませんか?」
綾が背後の野崎を振り返り、出来るだけ低い声で言った。部屋の中を沈黙が包み、耳の奥がきぃんと鳴る。気圧されながらも至近距離で綾の整った顔を見た野崎は泣き笑いの様な曖昧な表情を浮かべていた。ヤニで汚れた歯と黄色い斑点のある白目が目に入り、綾は本能的に顔を逸らした。
「へへ、なんだよずいぶん思いつめてんな……ただならぬ事情ってやつか? 正体がバレるとまずい正義の味方でもしてんのかよ?」
「……言う必要は無いです」
「ふん……ま、俺は別に神崎が何をしていようが興味は無いんだがなぁ……」いきなり野崎の両手が背後から綾の胸を鷲掴みにした。ぐにゅぐにゅと捏ねる様に動かすと、張りのある肌と弾力が野崎の芋虫の様な指を押し返す。「この身体には滅茶苦茶興味があるんだよなぁ。それにこのエロいセーラー服……前から目をつけていたが、この写真を手に入れてからは何回も抜かせてもらったぜ」
「いッ?! や……このッ!」
「暴れんじゃねぇ! 自分の立場わかってんのかぁ? 変な気起こしてみろ。もうクリック一つで拡散する準備は出来てるんだぜ? 何なら今すぐやってやるぞ」
野崎が画面の割れたスマートフォンを取り出す。どこかのSNSの画面が見えた。
「ぐっ……や、やめ……」
「やめてほしいんだろ? だったらそれなりの態度をしろや……」
「くっ……」
野崎に背中から抱きかかえられる様な体勢で抵抗していた綾の動きが弱まる。振り返る様にして憎々しげに野崎を睨みつけるが、野崎は意に介さずにべとつく様な笑みを浮かべている。
「へへ……そういや何回もズリネタにはさせてもらったが、お前と実際に話すのはこれが初めてだなぁ。まずは挨拶代わりにキスでもしようや」
綾の顎に手を当てて顔を動かせないように強引に固定すると、野崎は蛇が獲物に噛み付く様な素早さで綾の唇を吸った。
「んぅっ?! んんんッ!」
「んふふふ……ぢゅる……」
野崎は左手で綾の胸をこね回しながら、右手で抱え込む様に綾の顔を押さえて唇と舌をねぶる。キスとはとても呼べない様な暴力に綾の目からは自然に涙が溢れた。粘度の高い体液にまみれたナメクジの様な舌の蹂躙は数分間続き、ようやく野崎は何本も糸を引きながら綾の唇を解放した。
「ぶはぁっ……へへ、どうだ? 気持ち良かっただろ?」
「うぁッ……はぁ……はぁ……」
「……何を泣いてるんだ? まさか初めてだったのかぁ? ひひ……気に入ったぜ。抵抗したらわかってるな?」
ぶちゅっ……と音を立てて、再び野崎が綾の唇を吸う。放心状態で半開きだった口に強引に舌をねじ込まれ、綾は大きく目を見開いた。唇を奪われたと同時に錠剤の様なものが綾の口内に放り込まれたらしく、野崎の舌によって奥まで押し込まれた。一瞬のことに綾は考える間も無く反射的にそれを嚥下する。
「ぷはっ……はぁ……な、何……?」
「へへ……まったく至れり尽くせりだぜ。写真に加えて即効性の催淫剤まで用意してくれるなんてなぁ……今夜は楽しもうや」
「さ、催……淫……? う、うそ……んあぁッ?!」
野崎が胸を揉みながら綾の首筋に舌を這わせ、右手をスカートの中に入れる。舌が首筋に触れた瞬間、綾の体がビクッと跳ねた。
「ん? なんだブラつけてねぇのか? へへ、満更でもねぇじゃねぇか……高校生だったら、これから自分が何をされるかわかるだろ? なぁ、神崎?」
下水が泡立つような声で野崎が言った。ぞくりと綾の背中に鳥肌が立つ。だが、同時に血液が沸騰する様なゾクゾクとした感覚が太ももの辺りから湧き上がってきた。先ほど飲まされた催淫剤がもう効いてきたのだろうか。嫌だ。こんな男に体を触られて、反応するわけにはいかない。綾は必死に歯を食いしばって湧き上がる感覚に耐えた。
「や……やだ……お願い……」
「へへ……ま、初日だからな。今日は軽めのやつで勘弁してやるよ。そうだな……フェラチオで勘弁してやる。フェラは知ってるか? お前が俺のチンポを舐めたり、しゃぶったりして俺を気持ちよくさせるんだ。俺が満足できたら、今日だけは写真をばら撒くのを勘弁してやるよ」
「そ、そんなこと……できるわけ……」
「俺は別にどっちでもいいんだぜ? どうしてもってお願いするんなら、考えてやるって話だ……」
野崎はスカートに手を入れて、焦らすように綾の太ももの内側を撫でさすりながら耳元で囁く。綾はふるふると首をふると、俯きながら目をぎゅっと閉じた。下腹部から湧き上がる感覚は既にドクドクと脈打つようになっており、全身が汗ばんでくる。まりの屈辱感に涙が溢れ、綾の視界がぼやける。おそらく野崎は勝ち誇った様な笑みを浮かべているだろう。
「う……す、すればいいんでしょ……この変態……」
「ひひ……なんとでも言えよ。俺も教師だからな、俺好みに奉仕できるように指導してやる」
野崎はすごい勢いでツナギと下着を脱ぐと、弛みきった身体を晒してマットに仰向けに寝転んだ。綾は喉の奥でぐっと悲鳴を飲み込む。想像していたよりもかなり太い男根が、野崎の股間から天井に向かって隆起している。先端から溢れた先走りが蛍光灯の光を反射してぬらぬらと光り、まるで別の生物が野崎の股間を食い破って出てきた様に思えた。経験が無い自分にこんなものを挿れられたらと考えると、背中に冷たい汗が流れた。なんとか口だけで満足してもらわなければ……最悪の事態だけは避けなければならない。
「うぷっ……はぁ……んっ……んぐっ……んっ……」
「へへ……おっ……おおっ、神崎が……俺のを……ッ!」
綾は憎々しげに野崎を睨みつけると、野崎の足の間に跪く様にして股間に顔を埋めた。嗅いだことの無いような臭いにむせそうになりながら、野崎の男根を咥える。強がってはみたもののどうしていいのかわからず、男根の先端を舌でちろちろとくすぐった。予想外の動きだったのか、野崎の身体がびくりと跳ねた。
「ぐうっ?! へへ……いきなり尿道責めとはな、お前才能あるぜ? よし、まずは舌で円を描く様に舐めまわしてみろ。ひひ……太くて大変だとは思うがな」
「んぐっ……ん……んぅっ……んっ……んふっ……」綾は難儀しながら舌を動かし、ゆっくりと舌を動かして言われた通り亀頭を舐め回した。指示通りに出来ているのかのかわからず、綾は上目遣いで野崎を見る。野崎もこちらを凝視しており、目が合った。位置的に野崎に見下されているようで情けない気持ちになったが、少なくとも痛がっている様子は無い。不本意だが早めに満足させて、一刻も早くこの行為を終わらせたかった。
「ぐぅっ……おおぉ……いいぜ。口の中に唾が溜まってるだろ? 俺に聞こえるように音を立てて飲み込め」
「ん……ごきゅ……ごくっ……ん、んふぅっ」
男根の臭いが鼻に抜け、綾は溜息を漏らした。催淫剤の効果なのか、嫌悪感が徐々に薄れてくる。頭に霧がかかるようにぼうっとしてきた。まるで男根の熱が口内を通じて、脳を徐々に溶かしているみたいだ。
「いいぜ……次は上下運動だ。唇を窄めて、竿全体をしごく様に動いてみろ」
「んぅっ……んっ……んっ……んぐっ……」
「もっと唇を締めろ。さっきみたいにこっちを見ながらしゃぶれ。上目遣いでな」
「んふぅっ……んぅっ……んっ……」
「もっと奥まで咥えろ。チッ、仕方ねぇ……手伝ってやるよ」
不意に綾の頭を撫でる様に野崎の手が添えられる。綾が不思議に思って野崎をちらりと見た瞬間、強引に頭を野崎の体に引き寄せられた。喉奥まで男根を突き込まれ、予想外の出来事に綾の目が大きく見開かれる。
「ぐぼぉッ?! ごっ! ぐぅッ! おおッ!」
「へへへ……これがイラマチオってやつだ。男が主導権を握って、女の口をオナホールにするやり方さ。お前をズリネタにする時は毎回させてもらったぜ……」野崎は綾の頭を両手で押さえたまま、自分の腹に綾の鼻を打ち付けるようにして揺り動かした。綾は呼吸もままならず、必死に野崎の太ももの付け根を押さえて少しでも抽送が浅くなるように抵抗する。涙を流しながら苦しそうな表情を浮かべる綾を見下すと、ゾクゾクとした征服感が野崎の背中を駆け上がった。「おおぉ……へへ、オナニーの鉄板ネタだからな……もう出ちまいそうだ。男がこの後どうなるか知ってんだろ? じっくり味わってから飲めよ?」
「んぅ? ん、んうぅッ?! んんんッ!」
一瞬遅れて野崎の言葉の意味を理解し、綾が必死に首をふる。男の性的快感が高まると射精することは知識として知ってはいたが、まさかこのまま自分の口の中に出されるなんて聞いていない。精液自体もどんなものかよく分からないのに、ましてや「味わってから飲む」なんて出来るわけがない。百歩譲って将来できるかもしれない恋人の出したものならともかく、相手は嫌悪感すら抱いている野崎だ。その野崎の精液を……。
綾は野崎の腹を押して必死に男根を引き抜こうとするが、体制的に頭をがっしりと押さえられて抜くことが出来ず、むしろそれが上下運動となって野崎の射精感を高める助けになっていた。野崎の腰がビクビクと痙攣し始める。
「うおぉぉッ! 出るッ! 神崎に……おほッ!? おおおッ!」
「んぅッ! んんんッ! んぅっ……ゔッ?! んぶぅッ?! んんんんんッ!!」
男根がブルッと震えると、口の中で水道の蛇口を開けられた様に、野崎の男根から大量の粘液が綾の口内にぶちまけられた。射精の勢いと熱さに驚いて綾は大きく目を見開く。綾がパニックになって思考が飛んでいる間にも、ゴムのポンプから断続的に押し出される様に射精は続き、口の端からドボドボと溢れた。
「飲め! こぼしてんじゃねぇぞ。お前が出させたんだからな……責任持ってありがたく受け止めろ」
「んっ……んあぁ……うぅぅッ」
ここまでしたのに、満足してもらえずに写真をばら撒かれたらたまらない。あまりのことに綾は涙を流しながら、しがみ付く様にして必死に野崎の男根を咥え続けた。まさか射精がこんなにも暴力的なものだったなんて……そしてその射精自体が自分のフェラチオによってもたらされた結果だなんてと考えると、無性に切なさと虚しさが湧き上がってきた。だが、同時に下腹部のあたりが熱を持っているのも感じる。女性としての本能が催淫剤で増幅させられっているのかもしれない。精液の熱が。脳に。
「ぐぅぅっ……よし……そのまま口の中に溜めてろ」ちゅぽん……と音を立てて野崎の男根が綾の口から抜かれる。綾は鈍った思考のまま、風船のように膨らんだ頬に精液を溜めて涙目で野崎を見た。「へへ……エロいな。そのままじっくり味わえ。舌で転がすようにして味わったら、口をゆすぐみてぇにグチュグチュしてみろ」
「んうっ……んっ……んっ……うぷっ……んぐっ」
「ひひひ……すげぇ征服感だぜ。どうだ? わざわざお前のために出してやった精液の味は?」
「うぷっ……んぶぅっ」
綾が泣きそうな顔をして首を横に振る。
「へへ……そうか、そんなに美味いか。そろそろ飲んでもいいぞ」
「んっ……ごきゅッ……ごくッ……ごく……ぷはぁッ! はぁ……おぇっ……はぁ……はぁ……」
仰向けに寝そべった野崎に土下座をする様な体勢で、綾はマットに両手を着いたまま肩で息をした。嘔吐感を必死に堪えているのだろう、額には脂汗で前髪が貼り付き、思いつめた様な表情をしている。射精したばかりの野崎は、一度引きかけた情欲が睾丸のあたりから再び湧き上がってくるのを感じた。

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何かトラブルが起きなければ当日に新刊が出せますので、興味がありましたらよろしくお願いいたします。
_イベント
コミックマーケット91
_日時
2016年12月31日(3日目)
_場所
東京ビックサイト 東ホール タ56b
_新刊タイトル
【Mezzanine】
_内容
B5サイズ フルカラー28ページ(文章部分9ページおよび奥付1ページはモノクロ)
イラストは7シーン差分含め13枚(綾3シーン、美樹2シーン、シオン2シーン)
キャラ紹介1枚(カラー)
_配布価格
1,000円前後を予定
_注意
今回の新刊はリョナはほとんど無く、当サークルのオリジナルキャラクターを使った二次創作的な内容になりますので、当サークルのキャラクターやストーリーと直接的な関係はありません。
また、ストレートな性描写が苦手な方はご注意ください。
※名義も二次創作用の「basement」を使用しております。
_サンプル(表紙)

_サンプル(綾)
神崎綾はふらふらと階段を登ると、屋上に通じるドアのある踊り場に腰を降ろした。太ももに片肘をついて手の平に額を乗せると、肩に触れるか触れないか程度の長さの明るめの茶髪が重力で垂れて手の甲に触れる。
ドアの前には使われなくなった机や椅子がバリケードの様に乱雑に置かれている。
屋上は立ち入り禁止のため、わざとそうしているのだろう。
人が来ることはほとんど無いから、綾は悩み事がある時は決まってここを訪れた。
はぁ……と綾は長い溜息を吐いた。
濃紺のダブルのブレザーに包まれた背中が微かに震えている。
「なんで……」綾が自分にしか聞こえない声量で呟いた声は、遠くから流れる部活動の声にすぐにかき消された。自分の髪から微かに香るシャンプーの香り。綾は顔を上げて右手に握りしめている写真を見ると、震える様なため息を吐いた。「……どうしよう」
今朝、自分の靴箱の中で写真の入った茶封筒を見つけた。茶封筒は所々がヨレて古ぼけており、差出人も宛名も書かれていない。
中に入っていた数枚の写真には、埠頭の倉庫群に佇む自分の姿が写っていた。
覚えている。
四日前の深夜に任務をこなした時のものだ。もちろん写真の中の自分は、いま身につけている母校の制服とは違う、組織から支給された戦闘服を着ている。戦闘服と言ってもショート丈になったセーラー服の様なもので、様々な機能はあるが一見して普通の服に見える。デザインも自由で、セーラー服を着たことが無い自分の憧れもあってこのデザインをリクエストしたものだ。写真は時系列になっていて、自分が大柄な男数人と対峙し、男の攻撃を難なく躱しながら打撃数発で全員をノックアウトする一部始終がはっきりと映っていた。
(明日の二十二時。この格好をして一人で体育倉庫に来い。来なければこの写真を個人情報付きでネットに流す)
写真の裏には汚い字でそう書かれていた。
ぐしゃり……と綾は写真を握る。歯を食いしばりすぎて折れそうだ。これは組織の存在が明るみに出る危機だと綾は思った。綾の所属する組織は人類を養分とする生物、「人妖」の発見と処分を目的としている。人妖は見た目は人と全く変わらないため、すでに多くが社会に紛れていると考えられている。一般に知れ渡ったらパニックが避けられないため、人妖や組織の存在は徹底した秘密主義が取られているのだ。もし自分の写真がきっかけで組織の存在が明るみになればと考えるとゾッとする。
「行くしか……ないよね」
綾は頭を振りながら呟いた。組織の存在を知られるわけにはいかない。おそらく相手は一般人だ。隙を見て対処するしかない……。
体育館の中は真っ暗だったが、よく見ると壁から一筋の光が漏れていた。壁に埋め込まれるように設計された体育倉庫の灯りが点いている。
ごくり……と綾の喉が鳴る。
母校の制服とは違う、短く茶色いプリーツスカートの裾を握ると、革の手袋が泣く様な音を立てて軋んだ。
時刻は二十二時ちょうど。
綾がなるべく音を立てないようにノックをすると、中からくぐもった声で「おう、入れ」という声が帰ってきた。思いつめた気持ちで鉄製の重い扉を開ける。
「おぉ……誰にも見られていないだろうなぁ?」
積み上げられた白いマットの上には、灰色のツナギを着た男が座っていた。胸元に紺色の糸で「野崎」と刺繍されている。歳は四十代そこそこに見えるが、でっぷりと突き出た腹が怠惰な生活を思い起こさせた。
「……野崎……さん」
「まさか本当にその格好で来るとはな……。よくわからんが、止むに止まれぬ事情があるんだろう? それにしても、実際に見ると本当にエロい格好だなぁ」
語尾を伸ばすしまりの無い声で野崎が言った。よりによってこの男か……と思い、綾は下唇を噛んだ。野崎はこの学校に体育教師として籍を置いているが、素行が悪く現在は授業や担当を受け持ってはいない。たまに用務員の様な雑用をしているところは目にするが、ほとんどは巡回と称して学園内を徘徊しているだけだ。盗撮用のカメラを仕掛けているとか、女子の持ち物を盗んでいるとか、悪い噂には事欠かない。
「いやぁ驚いたぜ神崎……最初は変な趣味でもあるのかと思ったぞ?」野崎が嫌らしい笑みを浮かべたままのっそりと立ち上がると、綾の背後に回り込む様にゆっくりと近づく。耳元に顔を近づけて、匂いを嗅ぐように鼻をすんすんと鳴らした。「まさか神崎がコスプレみてぇなセーラー服着て、ゴロツキ相手に大立ち回りとはな……度肝を抜かれたぜ」
「……写真」
「あぁ?」
「写真……返してくれませんか?」
綾が背後の野崎を振り返り、出来るだけ低い声で言った。部屋の中を沈黙が包み、耳の奥がきぃんと鳴る。気圧されながらも至近距離で綾の整った顔を見た野崎は泣き笑いの様な曖昧な表情を浮かべていた。ヤニで汚れた歯と黄色い斑点のある白目が目に入り、綾は本能的に顔を逸らした。
「へへ、なんだよずいぶん思いつめてんな……ただならぬ事情ってやつか? 正体がバレるとまずい正義の味方でもしてんのかよ?」
「……言う必要は無いです」
「ふん……ま、俺は別に神崎が何をしていようが興味は無いんだがなぁ……」いきなり野崎の両手が背後から綾の胸を鷲掴みにした。ぐにゅぐにゅと捏ねる様に動かすと、張りのある肌と弾力が野崎の芋虫の様な指を押し返す。「この身体には滅茶苦茶興味があるんだよなぁ。それにこのエロいセーラー服……前から目をつけていたが、この写真を手に入れてからは何回も抜かせてもらったぜ」
「いッ?! や……このッ!」
「暴れんじゃねぇ! 自分の立場わかってんのかぁ? 変な気起こしてみろ。もうクリック一つで拡散する準備は出来てるんだぜ? 何なら今すぐやってやるぞ」
野崎が画面の割れたスマートフォンを取り出す。どこかのSNSの画面が見えた。
「ぐっ……や、やめ……」
「やめてほしいんだろ? だったらそれなりの態度をしろや……」
「くっ……」
野崎に背中から抱きかかえられる様な体勢で抵抗していた綾の動きが弱まる。振り返る様にして憎々しげに野崎を睨みつけるが、野崎は意に介さずにべとつく様な笑みを浮かべている。
「へへ……そういや何回もズリネタにはさせてもらったが、お前と実際に話すのはこれが初めてだなぁ。まずは挨拶代わりにキスでもしようや」
綾の顎に手を当てて顔を動かせないように強引に固定すると、野崎は蛇が獲物に噛み付く様な素早さで綾の唇を吸った。
「んぅっ?! んんんッ!」
「んふふふ……ぢゅる……」
野崎は左手で綾の胸をこね回しながら、右手で抱え込む様に綾の顔を押さえて唇と舌をねぶる。キスとはとても呼べない様な暴力に綾の目からは自然に涙が溢れた。粘度の高い体液にまみれたナメクジの様な舌の蹂躙は数分間続き、ようやく野崎は何本も糸を引きながら綾の唇を解放した。
「ぶはぁっ……へへ、どうだ? 気持ち良かっただろ?」
「うぁッ……はぁ……はぁ……」
「……何を泣いてるんだ? まさか初めてだったのかぁ? ひひ……気に入ったぜ。抵抗したらわかってるな?」
ぶちゅっ……と音を立てて、再び野崎が綾の唇を吸う。放心状態で半開きだった口に強引に舌をねじ込まれ、綾は大きく目を見開いた。唇を奪われたと同時に錠剤の様なものが綾の口内に放り込まれたらしく、野崎の舌によって奥まで押し込まれた。一瞬のことに綾は考える間も無く反射的にそれを嚥下する。
「ぷはっ……はぁ……な、何……?」
「へへ……まったく至れり尽くせりだぜ。写真に加えて即効性の催淫剤まで用意してくれるなんてなぁ……今夜は楽しもうや」
「さ、催……淫……? う、うそ……んあぁッ?!」
野崎が胸を揉みながら綾の首筋に舌を這わせ、右手をスカートの中に入れる。舌が首筋に触れた瞬間、綾の体がビクッと跳ねた。
「ん? なんだブラつけてねぇのか? へへ、満更でもねぇじゃねぇか……高校生だったら、これから自分が何をされるかわかるだろ? なぁ、神崎?」
下水が泡立つような声で野崎が言った。ぞくりと綾の背中に鳥肌が立つ。だが、同時に血液が沸騰する様なゾクゾクとした感覚が太ももの辺りから湧き上がってきた。先ほど飲まされた催淫剤がもう効いてきたのだろうか。嫌だ。こんな男に体を触られて、反応するわけにはいかない。綾は必死に歯を食いしばって湧き上がる感覚に耐えた。
「や……やだ……お願い……」
「へへ……ま、初日だからな。今日は軽めのやつで勘弁してやるよ。そうだな……フェラチオで勘弁してやる。フェラは知ってるか? お前が俺のチンポを舐めたり、しゃぶったりして俺を気持ちよくさせるんだ。俺が満足できたら、今日だけは写真をばら撒くのを勘弁してやるよ」
「そ、そんなこと……できるわけ……」
「俺は別にどっちでもいいんだぜ? どうしてもってお願いするんなら、考えてやるって話だ……」
野崎はスカートに手を入れて、焦らすように綾の太ももの内側を撫でさすりながら耳元で囁く。綾はふるふると首をふると、俯きながら目をぎゅっと閉じた。下腹部から湧き上がる感覚は既にドクドクと脈打つようになっており、全身が汗ばんでくる。まりの屈辱感に涙が溢れ、綾の視界がぼやける。おそらく野崎は勝ち誇った様な笑みを浮かべているだろう。
「う……す、すればいいんでしょ……この変態……」
「ひひ……なんとでも言えよ。俺も教師だからな、俺好みに奉仕できるように指導してやる」
野崎はすごい勢いでツナギと下着を脱ぐと、弛みきった身体を晒してマットに仰向けに寝転んだ。綾は喉の奥でぐっと悲鳴を飲み込む。想像していたよりもかなり太い男根が、野崎の股間から天井に向かって隆起している。先端から溢れた先走りが蛍光灯の光を反射してぬらぬらと光り、まるで別の生物が野崎の股間を食い破って出てきた様に思えた。経験が無い自分にこんなものを挿れられたらと考えると、背中に冷たい汗が流れた。なんとか口だけで満足してもらわなければ……最悪の事態だけは避けなければならない。
「うぷっ……はぁ……んっ……んぐっ……んっ……」
「へへ……おっ……おおっ、神崎が……俺のを……ッ!」
綾は憎々しげに野崎を睨みつけると、野崎の足の間に跪く様にして股間に顔を埋めた。嗅いだことの無いような臭いにむせそうになりながら、野崎の男根を咥える。強がってはみたもののどうしていいのかわからず、男根の先端を舌でちろちろとくすぐった。予想外の動きだったのか、野崎の身体がびくりと跳ねた。
「ぐうっ?! へへ……いきなり尿道責めとはな、お前才能あるぜ? よし、まずは舌で円を描く様に舐めまわしてみろ。ひひ……太くて大変だとは思うがな」
「んぐっ……ん……んぅっ……んっ……んふっ……」綾は難儀しながら舌を動かし、ゆっくりと舌を動かして言われた通り亀頭を舐め回した。指示通りに出来ているのかのかわからず、綾は上目遣いで野崎を見る。野崎もこちらを凝視しており、目が合った。位置的に野崎に見下されているようで情けない気持ちになったが、少なくとも痛がっている様子は無い。不本意だが早めに満足させて、一刻も早くこの行為を終わらせたかった。
「ぐぅっ……おおぉ……いいぜ。口の中に唾が溜まってるだろ? 俺に聞こえるように音を立てて飲み込め」
「ん……ごきゅ……ごくっ……ん、んふぅっ」
男根の臭いが鼻に抜け、綾は溜息を漏らした。催淫剤の効果なのか、嫌悪感が徐々に薄れてくる。頭に霧がかかるようにぼうっとしてきた。まるで男根の熱が口内を通じて、脳を徐々に溶かしているみたいだ。
「いいぜ……次は上下運動だ。唇を窄めて、竿全体をしごく様に動いてみろ」
「んぅっ……んっ……んっ……んぐっ……」
「もっと唇を締めろ。さっきみたいにこっちを見ながらしゃぶれ。上目遣いでな」
「んふぅっ……んぅっ……んっ……」
「もっと奥まで咥えろ。チッ、仕方ねぇ……手伝ってやるよ」
不意に綾の頭を撫でる様に野崎の手が添えられる。綾が不思議に思って野崎をちらりと見た瞬間、強引に頭を野崎の体に引き寄せられた。喉奥まで男根を突き込まれ、予想外の出来事に綾の目が大きく見開かれる。
「ぐぼぉッ?! ごっ! ぐぅッ! おおッ!」
「へへへ……これがイラマチオってやつだ。男が主導権を握って、女の口をオナホールにするやり方さ。お前をズリネタにする時は毎回させてもらったぜ……」野崎は綾の頭を両手で押さえたまま、自分の腹に綾の鼻を打ち付けるようにして揺り動かした。綾は呼吸もままならず、必死に野崎の太ももの付け根を押さえて少しでも抽送が浅くなるように抵抗する。涙を流しながら苦しそうな表情を浮かべる綾を見下すと、ゾクゾクとした征服感が野崎の背中を駆け上がった。「おおぉ……へへ、オナニーの鉄板ネタだからな……もう出ちまいそうだ。男がこの後どうなるか知ってんだろ? じっくり味わってから飲めよ?」
「んぅ? ん、んうぅッ?! んんんッ!」
一瞬遅れて野崎の言葉の意味を理解し、綾が必死に首をふる。男の性的快感が高まると射精することは知識として知ってはいたが、まさかこのまま自分の口の中に出されるなんて聞いていない。精液自体もどんなものかよく分からないのに、ましてや「味わってから飲む」なんて出来るわけがない。百歩譲って将来できるかもしれない恋人の出したものならともかく、相手は嫌悪感すら抱いている野崎だ。その野崎の精液を……。
綾は野崎の腹を押して必死に男根を引き抜こうとするが、体制的に頭をがっしりと押さえられて抜くことが出来ず、むしろそれが上下運動となって野崎の射精感を高める助けになっていた。野崎の腰がビクビクと痙攣し始める。
「うおぉぉッ! 出るッ! 神崎に……おほッ!? おおおッ!」
「んぅッ! んんんッ! んぅっ……ゔッ?! んぶぅッ?! んんんんんッ!!」
男根がブルッと震えると、口の中で水道の蛇口を開けられた様に、野崎の男根から大量の粘液が綾の口内にぶちまけられた。射精の勢いと熱さに驚いて綾は大きく目を見開く。綾がパニックになって思考が飛んでいる間にも、ゴムのポンプから断続的に押し出される様に射精は続き、口の端からドボドボと溢れた。
「飲め! こぼしてんじゃねぇぞ。お前が出させたんだからな……責任持ってありがたく受け止めろ」
「んっ……んあぁ……うぅぅッ」
ここまでしたのに、満足してもらえずに写真をばら撒かれたらたまらない。あまりのことに綾は涙を流しながら、しがみ付く様にして必死に野崎の男根を咥え続けた。まさか射精がこんなにも暴力的なものだったなんて……そしてその射精自体が自分のフェラチオによってもたらされた結果だなんてと考えると、無性に切なさと虚しさが湧き上がってきた。だが、同時に下腹部のあたりが熱を持っているのも感じる。女性としての本能が催淫剤で増幅させられっているのかもしれない。精液の熱が。脳に。
「ぐぅぅっ……よし……そのまま口の中に溜めてろ」ちゅぽん……と音を立てて野崎の男根が綾の口から抜かれる。綾は鈍った思考のまま、風船のように膨らんだ頬に精液を溜めて涙目で野崎を見た。「へへ……エロいな。そのままじっくり味わえ。舌で転がすようにして味わったら、口をゆすぐみてぇにグチュグチュしてみろ」
「んうっ……んっ……んっ……うぷっ……んぐっ」
「ひひひ……すげぇ征服感だぜ。どうだ? わざわざお前のために出してやった精液の味は?」
「うぷっ……んぶぅっ」
綾が泣きそうな顔をして首を横に振る。
「へへ……そうか、そんなに美味いか。そろそろ飲んでもいいぞ」
「んっ……ごきゅッ……ごくッ……ごく……ぷはぁッ! はぁ……おぇっ……はぁ……はぁ……」
仰向けに寝そべった野崎に土下座をする様な体勢で、綾はマットに両手を着いたまま肩で息をした。嘔吐感を必死に堪えているのだろう、額には脂汗で前髪が貼り付き、思いつめた様な表情をしている。射精したばかりの野崎は、一度引きかけた情欲が睾丸のあたりから再び湧き上がってくるのを感じた。

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